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6月6日:この人たちなら、30億援助するでしょう(^_^;)(5)ー 部長じゃダ〇! 厚生連を聴取しないと! - [病院]

平成26年8月、厚生連は秘かに「検体検査管理加算Ⅳの取下げ」を厚生局に申し出ます。
「加算取下げの理由」は、何だったのでしょうか?

検証委員会は伊勢原市に「平成22年4月から26年8月までの全期間、加算Ⅳの要件が充足していなかった」と報告しています( ↓ )。
検証委員会の報告-基準を充足していない40.jpg

しかしこれでは単に「取下げ」の言葉を言い換えただけで、「なぜ全期間充足されていないと判断したのか?」という問題の核心は説明が避けられています。

この疑問は2015年3月の市議会で笠原議員により質問され、保健福祉部長(=検証委員会の委員の一人)は「検査科医(=S医師)に勤務実態がなかったから」と説明しました。

これが、その時の質疑応答です。
市議会2.jpg


 笠原議員:しかし、平成24年10月には「専任の臨床検査科の医師は配置されている」
   わけですから、「専ら」という条件はその時点で充たされているわけですから、
  「全期間」というのはあたらないのではないかと思いますが、「なぜ全期間充足さ
   れていないと判断されたのか?」聞いておきたいと思います。


 保健福祉部長:「なぜ充足していないと判断したのか?」というお問い合わせでござ
   います。平成22年の4月から辞令(注:臨床検査科へ異動の辞令)が発令される
   まで、24年9月までの間ですが、外科医と臨床検査科の医師を兼務していらっしゃ
   います。外科医のほうの勤務実績はほとんどございませんので、そちらは問題な
   いということがございます。ただ「臨床検査科として専ら勤務したか?」といい
   ますと、報告書等に押印がございますが、実態として勤務実態がどうも認められ
   ないという点が一つございます。
    それから辞令を交付されました平成24年10月以降でございますけれども、当然
   専従になりましたので外科医としての勤務実態はございません。ただ「臨床検査
   科として専ら勤務した実績があるか?」というと、それもやはり報告書等に押印
   がございますが、実態としての勤務はなかった、ほとんどなかったということで
   「専ら勤務は認められない」ということで「充足していない」と判断をされたも
   のでございます。

この驚くべき荒唐無稽な答弁は、以下のように応酬されています。
市議会5.jpg


 笠原議員:ということは、「当該医師は仕事をしていなかった」ということと同じ事を
   言っているわけですよね?という判断をしたわけですよね? 病院へ行っても、ほか
   の事をやってたか、何もしていなかったか、要するに「検査科へ行け」という話が
   あったにもかかわらず、そこに行って働いていないと。いうことを言っているのと
   同じことを言ってるんですよね?
    そ・れ・で・い・い・ん・で・す・よ・ね? その先生は仕事をしてなかったと。
   検査科の。病院へ行っても何もしていなかったということを言ったということで
   判断をしたと。いうことで、いいんですよね? もう一回確認しておきます。

 保健福祉部長:これは検証委員会の判断ということであくまでもお話をするんですが、
   「専ら勤務」というのが通常約80%を「専ら」という基準ということを考えると、
   「その勤務は80%には達していなかった」という判断だったと解釈しております。

 平成26年8月、厚生連は加算Ⅳを取下げます。このころから厚生連専務が盛んに主張していたのが、「検査科医の業務に疑義が生じた」という「言い訳」です。専務は神奈川新聞の記者にも同様に主張し、記事にも記載されています。とにかく何らかの理由を創出しないと、「自分たちの申請が不正だった」ことを隠しきれません。

           160325検査科医の勤務形態に疑義(笑)813.jpg

厚生連は「自分たちが不正をした」ことを世間の目から隠さないと、甚大な被害を招く結果をもたらす可能性があることを認識しているのです。

       ◇       ◇       ◇       ◇

もし、これ(=専務が思いついた「検査科医師勤務実態ナシ」作戦)が事実でないことが判明すれば、いよいよ検証委員会の結論は疑わしいことが裏付けられ、いやがおうでも「再検証」の必要性が高まります。

川添議員の次の質問は、このことを意識したものと思われます。
加算取下げ理由の確認一回目.jpg

しかし保健福祉部長は、話をそらし答えようとしません。答えたくないのです。
保健福祉部長は、他の部長さんたちに比べこのような遅延行為が大変多く、審議の進行の障害になっています。イエロー・カードですね[猫][犬]

そこで、川添議員は再び同じ質問をしなければなりませんでした。
そして保健福祉部長は以下のように回答します。
加算取下げ理由の確認二回目.jpg

保健福祉部長はこの時、2015年3月に自らが語っていた説明(=「検査科医に勤務実態が認められなかった」)を完全に封印し、上図のようなユニークな答弁をします。「検査科医師勤務実態ナシ作戦」が世間には通用しないことを認識していたのかもしれません。

例えば、ある医師が17時から翌朝8時半まで当直勤務をし、その間一度も呼ばれなかったとしましょう。この医師の仕事は 0%でしょうか? 「勤務実態ナシ」ですか?

厚生連専務の作戦にはこうした致命的欠陥があり、「勤務実態がないという話は本当なのか?」を追求されると検証委員会の説明がいっそう非常識なものになります。

保健福祉部長の答弁をお聞きいただく前に、時系列を復習しましょう。
160603時系列.jpg
厚生連の検証委員会は新聞報道の後に立ち上げられたのですから、「検証委員会の報告を重く受け止めて加算を取下げる[黒ハート]」ということが起こり得る訳はありません。

同様に平成27年3月の厚生局の適時調査の時にも、とっくに加算Ⅳは取下げられていたので、歴史をさかのぼってこれが取下げの理由になることもあり得ません。

それでは、保健福祉部長の「時系列を超越したデタラメな答弁」をお聞きください。

 保健福祉部長:協同病院の移転新築に伴いまして、平成27年の3月に厚生局の適時調査
   が実施をされました。その結果としまして、平成26年の8月分については加算要件
   は充たされていなかったと判断がされたということで、この結果については厚生連
   の理事長から昨年(平成27年)の10月に市会議員の皆様にも報告がされております。
   また、検体検査管理加算Ⅳの施設基準につきましては、ご承知のとおり検証委員会
   で結果報告が出ておりまして、「不正に取得する意図はなかったけれども、平成22
   年4月~平成26年8月までの全期間、加算Ⅳの要件は充足していなかった」との報
   告が出てございます。こうしたことから厚生連としましても、関東信越厚生局の判
   断と検証委員会の報告を重く受けとめて、加算Ⅳの請求については取下げたという
   ように承知をしております。

ん~、レッド・カードですね。二度と出てこないでくださいネ[猫][犬]

       ◇       ◇       ◇       ◇

地方自治体が医療機関を援助することは大変ありがたいことで、この援助に感謝して医療機関は地域に貢献してもらいたいものです。市から援助をいただけない医療機関もたくさんあるのですから。

伊勢原協同病院はその前身が伊勢原町立病院であったこともあり、伊勢原市から「公的病院」と評価され新築移転以外にも毎年援助を受けています。

伊勢原市補助金164.jpg
           (クリックすると大きくなります)

平成26年度は年間5000万円の援助を受けており、このままでゆくと20年間で新築移転分を合計して40億円以上の援助をすることになります。これらの援助に対し、前院長と元事務部長は感謝の印[黒ハート]として市民から加算金を詐取しました。この背景には、厚生連が新築移転に際して50億円を要求したところ30億円に値切られた過去が関係しているのかもしれません。

このような引け目もあってか、人口10万人の都市であっても、かくも怪しい検証委員会の報告を再調査もなくスルーし、ノーチェックで補助金を供出しようとする市役所の懐の深さは伊勢原市の誇りであり、ほかの病院にはなかなかまねのできない「病棟の廊下の絨毯の床」とともに、歴史に刻むに値するのではないかと考えます。

       伊勢原市177.jpg

以上、個人的意見でした[猫][犬]

次回は、地方自治体が安易に厚生連に「金だけ出して口は出さない」結果どうなるのか?久喜市の例について述べる予定です。

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                                  @Madrid