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12月10日:フィギュアスケート観戦のビックリ(*_*) [旅行]

先日、2018年3月のフィギュアスケート世界選手権ミラノ大会(3月21~25日)のため、ミラノ→東京の直行便の航空券の価格が著しく高騰したことを話題にしました。

大会終了翌日の3月26日の航空券の価格は、オドロキの192842円です。コレ片道です! 171210-3月26日.jpg
直行便はアリタリアのこの便しかなく、3月下旬は軒並み上昇しています!(*_*)

このわずか10日前の3月16日の券なら、81290円です。
171210-3月16日.jpg
2017年11月20日ごろまでは、3月26日の券もこの価格で販売されていたのです(>_<)

さらに2週間後の4月8日では、片道ではなく往復で77008円です。
1712104月.jpg
いかに、3月下旬の航空券の価格が高騰しているかお分かりと思います( ゚Д゚)

日本からのミラノ応援ツアーも企画されています(写真はイメージ、11月のNHK杯)。
171109入場券390.jpg
こういう皆さんは、どうやって観戦しているのでしょうか?

フィギュアファンで先日もロシアまで応援に行かれた方から、個人手配の女の子が半額の料金で来ていたので方法を教えて欲しいと依頼され、調べてみました。

まずはP社のツアーの場合です。
171210バーバスジャパン.jpg
http://www.purposejapan.com/figureskate/tours/PTC-10238.html
旅程は3月18~27日の8泊(+機中泊1日)10日です。

こちらがP社が確保したエリア。青線で囲った座席のみです。
171210パーパス確保エリア.jpg
座席には紫の「LEONARDO」、赤の「GIOCONDA(=モナリザのこと)」、橙の「VINCI」があることがわかります。

同じLEONARDOでもジャッジ側(画面下側)は「LEONARDO JUGDE」、反対側は「LEONARDO BOARD」と呼ばれているようです。

費用は以下の通りです。
171210価格表220.jpg

基本料金の35万8千円に加え、5日間共通入場券が、ジャッジ側で28万5千円、反対側だと25万円で、この二つしか選択肢はありません。なお返金不可と明記されてます。

演技者がジャッジにアピールすることを考えると、ジャッジ側の席が高くなるのは当然なのでしょう。

すなわち二人で参加してジャッジ側の席を希望すると、一人分の費用は64万3千円です。
ジャッジと反対側ならば、60万8千円。一人参加ですと、12万6千円が加わります。

航空券はヘルシンキ乗換えの乗継便で、上記価格に燃油サーチャージは含まれていませんから、あとで追加されます。おそらく15000円位でしょう。燃油サーチャージは原油価格をもとに3ヶ月毎に見直されるため、含んでいないものと思われます。半年以上先の航空券でも見込みで販売されることが多いのですが、ここはシビアに対応しているようです。

予定ホテルはミラノ市内の4つ星ホテルで、朝食のみ付いています。
171211ウナスカンディナビア_edited-1.jpg
このホテルは、ツインの朝食付きで15000~20000円です。二人で宿泊すれば一人分は7500~10000円の計算になります。ツインのシングルユ-スにした場合でも、「一人部屋追加代金12万6千円」はかなり高額な請求です。

なおホテルから会場までは地下鉄と徒歩で行けますが、送迎バスが出るそうです。
その回数は・・・、一日一往復です( ゚Д゚)

P社のさらにキビシイところは、スケジュールのアレンジがきかないことです。
171209変更不可.jpg
これは高額なツアーとしては、かなり高飛車な態度です。

おそらくですが、この条件でも好調な売れ行きが期待されることと、担当社員の人数が少ない(もしかして一人?(笑))ことが推測されます。

さてもう一つ、J社もツアーを募集していました。
171211JTB社.jpg
http://sports.jtb.co.jp/triwwwp/tours/view/637/112578-447

J社が確保した座席もほぼP社と似ていてます。1または2列目確約ということですが、
171209J社確保.jpg
なんとなくP社と一部カブっています(笑)

スケジュールはP社と全く同じですが、航空会社、ホテルはHPからはわかりません。基本料金は47万円(ビジネスクラス使用で86万5千円)で、これには観戦券は含まれていません。観戦券は抽選で当たった人に連絡がいくようで、価格はHPには明記されていませんでした。なお一人部屋追加料金は8泊で15万8千円と、P社のさらに上を行くものでした。

       ◇       ◇       ◇       ◇

これを個人で手配するとどうなるのでしょうか?
これらの旅行社と同じ3月18日東京発、26日ミラノ発で航空券を検索してみます。

ヘルシンキ乗換えは、フィンエアーとJALが提携しているものが往復146875円です。
171211フィンエアー.jpg
片道の所要時間は14時間半とgoodです。もちろん燃油サーチャージ込みです。

しかしこの航空券は、飛行時間は短いですが価格が高いです。
もっと安いところでは、アエロフロートの往復88136円があります。
171211アエロフロート.jpg
片道の所要時間は17時間半と15時間半で、ひけをとりません。

入場券は、ISU(International Skating Union)のHPから購入します。
171211ISU.jpg
以前の状況(11月27日の記事参照)からだいぶ売れてしまっているようですが、現在は上記の座席を以下の価格で購入可能です。

171211ISU価格表.jpg
プラチナ券(ピンク、5日間共通)で、890ユーロ(11万5千円位)です。

また前回「一日券はないのか?!」と述べましたが、一日券が販売されていました。
171211ISU一日券250.jpg
当時はこれに気がつかなかったので、もしかしたら5日間共通券の販売が一段落ついたところで一日券の販売が開始されたのかもしれません。最初から一日券を売ってしまうと、共通券の座席が統一できないからです。

一日券は、例えば3月23日のLadies Freeでしたらプラチナ券が143ユーロ、ゴールド123ユーロ、シルバーは売り切れ、ブロンズが74ユーロです。

ホテルは一泊15000円で4つ星にも泊まれますし、十分ゴージャスです。

よって個人手配の一例としては、

航空券       10万
ホテル       12万
観戦券(5日共通)  12万

で十分です。航空券を安くしたり、ホテルを変えたり(例えば1万円に5泊、2万円に3泊)、観戦券は一日券を買うなどすれば、もっと安くすることが出来ます。

ここで強調したいのは、二人参加であればホテル代はこの半分で済むということです。
つまり個人手配は、「一人部屋追加料金」ではなく「二人部屋割引料金」あるのみです。

今回わかったことは、観客の入場券はミラノの場合、こんな感じか?ということです。
171209座席のランク.jpg
知る限りでは、ピンクの席は公式サイトからは購入できません。業者から5日間共通券を購入した観客の席と思われます。黄色と水色の席の価格は5日間共通券を基にしていますが、ここには一日券の観客も多く混ざっていると思いますので、もっと安いでしょう。

このような企画と価格は、業者にとって大変美味しいものと思われます。
おそらく通常の旅行を販売するより、リスクも少なく利潤も多いでしょう。

ISUからLEONARDO席がいくらで流れているのかわかりませんが、このツアーは一人あたり20万、一人参加なら30万以上の利益はあるのではないでしょうか?

けれどもこのようなことが知れ渡り、賢い観客が増えればやがては計画通りには行かなくなるかもしれません。ただし、そのようなことが起こるかはわかりません。

熱心な観客は互いに顔見知りで、試合前の公式練習から見る方もおられるそうです。
そうした熱い支えがあって成り立っているのでしょう。


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